ハミルトン「何かを変える必要がある」 ルクレールとの攻防に不満/F1メキシコシティGP
■勝機を逃したフェラーリ
F1メキシコシティGPで、フェラーリ内でくすぶっていたドライバー間の対立が表面化した。ルイス・ハミルトンはシャルル・ルクレールがチームに反する行動を取ったと批判。フェラーリF1のフレデリック・バスール代表も、圧勝も可能に見えたレースでマックス・フェルスタッペンに優勝を許したことに怒りを示した。
ハミルトンはフェラーリ移籍後初のポールポジションからスタートし、序盤は首位に立っていた。しかし、フェラーリの2台は序盤のコーナーで激しく争い、ターン4でともにコースを外れた。
ルクレールには、コース外でアドバンテージを得たとして5秒ペナルティが科された。スチュワードは、ハミルトンもコース外へ出ていたことと、1周目序盤の出来事だったことを考慮し、基準となる10秒から5秒に軽減した。
ハミルトンは怒りをあらわにした。
「チームメイトが僕に不利になるような動きをし、その結果、順位を失うのは間違いなく厳しいです。今日は簡単に1-2フィニッシュを達成できたはずです」
■「何かを変える必要がある」
7度のF1世界王者であるハミルトンは、フェラーリにはドライバー同士が競り合う際の明確なルールがなく、この状況を放置することはできないと訴えた。
「僕たちには、ドライバー同士が競り合う際のルールがありません。そうしたルールを設けても、シャルルの姿勢が変わるかどうかは分かりません。何かを変える必要があるのは確かです」
ルクレールの姿勢について問われると、年齢や経験不足が理由ではないとした。
「彼は28歳ですから、年齢の問題ではないと思います。考え方の問題だと思います。『一か八か。自分が勝つか、どちらも勝てないか』という考え方のように見えますが、そうあるべきではありません」
※ルクレールは10月16日に29歳を迎えている。
さらに、チームとして協力することは契約上の責任でもあると強調した。
「チームとして協力することは、僕たちの仕事の一部であり、契約の一部です。何らかの対応を取り、踏み込んだ真剣な話し合いをしなければ、この状況は続くでしょう」
■バスール代表も「敬意を欠いている」
フランスの放送局『Canal Plus(カナル・プリュス)』の取材に応じたバスール代表も、怒りをあらわにした。
「なかなか受け入れられません。敬意を欠いていると思うからです。ブランドに対しても、ここで働くすべての人に対しても、私たちの努力に対しても敬意を欠いています」
バスール代表は、ハミルトンもコースを外れたことに触れ、ルクレールだけを責めているわけではないと強調。その上で、両ドライバーは自分たちが誰を代表して走っているのかを忘れてはならないと訴えた。
「私たちを支える2,000人のスタッフがいます。ドライバーは自分自身のためではなく、そのすべての人たちのためにレースをしているのです」
ルクレールは、すぐに順位を譲らなかった判断を擁護した。
「ルイスが僕に順位を譲って3番手に下がることを期待していたのかは分かりません。ただ、マックスが2番手にいたので、自分の順位を守って様子を見る価値があると思いました」
ハミルトンは、フェラーリがフェルスタッペンに勝利を与えたも同然だと振り返った。
「僕たちには勝てるマシンがありました。それなのに、マックスに勝利をプレゼントしてしまいました」
フェルスタッペンも、決勝ではフェラーリの方が速かったという見方に「100%」同意した。
一方、今大会でF1世界王者となったアンドレア・キミ・アントネッリのチームメイト、ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、スタート直後に失速。ハジャーとの接触でペナルティを科され、さらに技術的な問題にも見舞われて、不本意な6位に終わった。レース後には義務付けられたメディア対応を行わず、スチュワードの聴聞にも出席しなかった。
メルセデスには5,000ユーロ(約88万円)の罰金が科された。メルセデスF1のトト・ウォルフ代表は、ラッセルが「ひどく動揺していた」と説明した。また、ウォルフ代表が一連の事態を「ひどい有様」と表現し、ラッセルに謝罪する姿が映像に収められていた。
※1ユーロ=176.63円で換算。




