・2026年レギュレーションへの批判が高まる中、F1は日本GP前のルール変更を見送り、慎重な対応を維持する姿勢を示した。
・バッテリー依存の高い新ルールに懸念が集まる一方で、レース改善の可能性も指摘され、意見は分かれている状況だ。
・バッテリー出力調整などの改善案が議論される中、F1は3戦終了後に本格的な見直しを行う見通しとなっている。
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F1は、物議を醸している2026年レギュレーションについて、批判が高まっているものの、現時点で急いでルール変更を行う考えはないようだ。
新しいマシンはエネルギーマネジメントへの依存度が大きく、冬季テストの段階から「レースが面白くなくなるのではないか」と懸念されていた。
このためF1、FIA(国際自動車連盟)、各チームは開幕2戦後に特別会合を開く予定だった。
しかしこの会合は延期され、少なくとも鈴鹿での日本GP前にルールが変更されることはなくなった。
中国GPが接戦で見応えのあるレースとなったこともあり、関係者の間では「慌てて対応する必要はない」との見方が強まっている。
そのため今後の調整については、日本GP終了後、3戦を終えた段階で改めて話し合われる見通しだ。
ハースF1のチーム代表小松礼雄は次のように語っている。
「私たちは決して拙速に反応すべきではありません。何かを変えるのであれば、一度で、そして適切に変える必要があります」
現在のルールで最も問題視されているのは、バッテリー使用への依存度の大きさだ。
ドライバーはエネルギーを節約するため、ストレートエンドや高速コーナー手前で早めにアクセルを戻す場面が増えている。いわゆる「リフト・アンド・コースト」と呼ばれる走り方だ。
その対策として検討されているのが、バッテリー出力を下げる案である。これには過度なエネルギー管理の必要性を減らす狙いがある。
2026年の新時代で好スタートを切っているメルセデスF1のチーム代表トト・ウォルフも、この問題の背景にある政治的な緊張の高まりを認めている。
「現時点で我々のマシンは勝利を狙える性能を備えています。今後数週間、数か月でどのような動きが出てくるのか見ていきましょう」
それでも、従来のF1を好むファンからは新しいマシンに対する批判は少なくない。
元F1ドライバーのミカ・サロは、フィンランドの主要タブロイド紙『Ilta Sanomat(イルタ・サノマット)』で次のように指摘する。
「オーバーテイクが起きているのではありません。単に順位が入れ替わっているだけです」
一方でサロは、チームやドライバーがこの複雑なパワーユニット(PU)を理解すれば、レースは改善に向かうと見ている。
「マシンの力を最大限に引き出す方法や、PUの最適な使い方を理解すれば、レースはもっと面白くなると思います」
MotoGPライダーのマルク・マルケスも、現在のF1に前向きな意見を示しており、白熱したレースがすでに生まれていると語る。
「今はメルセデスとフェラーリの争いが見られ、これまでには見られなかったようなオーバーテイクも起きています。焦らず見守る必要がありますが、将来に向けて良い方向に進んでいる可能性があります」
また、元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは、新しいドライビングスタイル自体に魅力があると見ている。
「アクセルを戻すタイミングを工夫してバッテリーを長持ちさせる…まさに芸術技です」と『AS Colombia』で語った。
さらにモントーヤは、シンプルな改善策としてバッテリー出力の引き下げを提案している。
「もしバッテリーの出力が350kWではなく250kWになれば、電力をより長く使えるようになります」
ただし、この方向性そのものに疑問を持つ声もある。
マックス・フェルスタッペンは新時代のF1を「フォーミュラEにステロイドを打ったもの」と表現しており、フォーミュラEの共同創設者アルベルト・ロンゴでさえ、昔のF1の方が好みだと語っている。
「率直に言って、私は昔のF1の方が好きです」とロンゴは『Soy Motor』に語った。
「F1は、誰が最も遅くブレーキをかけられるかを競うレースであるべきです。フォーミュラEは別のコンセプトで作られたカテゴリーなのですから、それぞれが独自の個性を持つべきです。」
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