元F1ドライバーのベルガーがF1の雨天対応に喝!「ますます茶番になっている」

2026年10月20日(火)7:00 am

記事要約


・セパンでのスタート手順中断の必要性にベルガーが疑問

・問題を回避できたチームにも不利益が及ぶ運営を批判

・雨天レースで問われるドライバーの技量と、伏兵にも生まれる好機


■セパンのスタート手順中断に疑問

元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、近年のF1の雨天レース運営が「茶番」になりつつあると批判した。10月4日(日)にマレーシアのセパンで行われたバーレーンGPについても、ソフトウェアの不具合を理由にスタート手順を中断する必要が本当にあったのか、疑問を示している。

オーストリア紙『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』の取材に対し、ベルガーはまず、FIA(国際自動車連盟)と各チームがそれぞれどこまで責任を負うべきかを明らかにする必要があると指摘した。

アストンマーティン・ホンダのフェルナンド・アロンソから聞いた話を挙げ、次のように語った。

「アロンソからは、まったく問題がなかったと聞きました。だとすれば、そもそもスタートを止める必要があったのでしょうか」

■問題を回避できたチームまで不利益を受けるべきか

フェラーリやマクラーレンで活躍したベルガーは、一部のチームが技術的な問題なく対応できていたのなら、問題を抱えたチームを必ずしも救済する必要はないとの考えを示した。

「例えば内燃エンジンの開発で優れた仕事をしたレッドブルのように、他より良い仕事をしたチームが、なぜそのことで不利益を受けなければならないのか、私にはまったく理解できません。技術的な問題は起こります。しかし、セパンでいくつかのチームがうまく対応できていたのなら、2005年のインディアナポリスのように、台数が少なくてもスタートすればいいのです」

ベルガーが例に挙げたのは、インディアナポリスで開催された2005年アメリカGPだ。このときはタイヤの安全上の問題により、ミシュランタイヤを使用する7チームがフォーメーションラップを終えて撤退。残る6台でレースが行われた。

■雨天レースでこそ示せるドライバーの技量

オーストリア出身で67歳のベルガーは、近年のF1の雨への対応をさらに厳しく批判した。

「この2年間、雨天レースはすっかり軽視されるようになりました。F1にふさわしい扱いとは思えません。セーフティカー先導でスタートするか、スリックタイヤで走れるほど路面が乾くまで待つかです。雨が降ればレースをしないという、アメリカと同じ方向へ進んでいます」

スリックタイヤは、乾いた路面で使用する溝のないタイヤだ。ベルガーは、雨天レースは伝統的にドライバーの技量が問われる場だったと強調した。

「雨天レースは、ドライバーにとって真の挑戦でした。最も難しいコンディションの中で、自分の技量を示すことができたからです。それに、レース展開は予測が難しくなり、伏兵にもチャンスが生まれました。しかし、今のような運営では、ますます茶番になってしまいます」

■FIAは10月8日に調査結果を公表

セパンで発生したソフトウェアの不具合について、FIAは10月8日(木)に調査結果を公表している。出力が制限される特定の区間で、一部のマシンはエンジン回転数が低下した際に想定を超えるパワー低下に見舞われ、同じ区間内ではパワーを回復できなかったと説明した。

FIAは同発表で、パワーユニット(PU)のソフトウェア検証を強化し、10月25日(日)のアメリカGPに向けて雨天用ソフトウェアをさらに更新する方針も示した。


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