【動画】キャデラックF1、テキサスの刺繍を再現した特別リバリー公開 50個の星と幸運の蹄鉄/アメリカGP
キャデラックは10月20日、10月23~25日にテキサス州オースティンで開催されるアメリカGPに向け、地元の文化を取り入れた特別リバリーを発表した。マイアミGP、イギリスGPに続く今季3回目の特別デザインとなる。

■50個の星と幸運の蹄鉄、車体に西部の文化
今回のデザインは、アメリカ西部の伝統的な服装「ウエスタンウェア」をモチーフにしている。ブルージーンズやヴィンテージのカウボーイシャツに見られるチェーンステッチ、乗馬用の鞍に施される装飾模様を取り入れ、車体に直接刺繍を施したかのようなデザインに仕上げた。
オースティンの街並みやサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のコース図も、隠しモチーフとして描かれている。さらに、米国50州を表す50個の星、テキサスを象徴するサボテン、幸運の象徴である開口部を上に向けた蹄鉄を配置。バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスのレーシングスーツも、ウエスタンウェアをテーマにした特別仕様となる。

■米国と英国が協力、空力上の制約にも対応
制作は今夏、キャデラックF1のチーフ・ブランド・アドバイザーであるキャシディ・トーリス率いるクリエイティブチームが、デトロイトのゼネラルモーターズ(GM※)デザイン部門を訪れたことから始まった。ミシガン州のチームと、キャデラックF1の技術拠点がある英国のデザイナーが協力し、わずか数週間で仕上げた。
※GM「General Motors(ゼネラルモーターズ)」:キャデラックやシボレーなどのブランドを展開する米国の自動車メーカー
制作の中心となったヴィンセント・トレイナは、GMのパフォーマンス・モータースポーツ・アクセサリー部門のデザインマネージャーで、テキサス州ダラス育ち。幼い頃は父親に早朝に起こされ、欧州から中継されるF1を観戦していたという。
「マシン全体に直接刺繍を施したように見えるんです。それがとても格好いいですね」とトレイナは語った。
F1マシンの車体形状は、空力性能やエンジン、ブレーキを冷却するための気流を考慮し、ミリ単位で作り込まれている。
英国側で参加したCGアーティストのジェイミー・スレッシャーは、チームから指定された車体の領域を生かし、空力上の制約に沿ってデザインを落とし込んだ。縫い目を一つずつデジタルで描く作業は、検討したテーマの中でも特に難しかったという。

■マイアミ、イギリスGPから続く米国らしさ
キャデラックは2月のスーパーボウルで、F1初参戦に向けた白と黒の左右非対称リバリーを公開した。4月28日に発表したマイアミGP仕様では、フロントウイングに50個の星を配置。リアウイングには赤・白・青を取り入れ、黒字で「USA」の文字を描いた。7月のイギリスGPでも、アメリカ独立250周年を記念した特別カラーを披露している。
トーリスは、マイアミGPでは米国の「象徴」、イギリスGPでは「色」、今回はアメリカ西部の「個性」を通じて、米国らしさを表現したと説明する。
通常リバリーにもファンの声を反映した。当時キャデラックのチーム代表を務めていたグレアム・ロードンは、マイアミ仕様が好評だったことを明かしている。ベルギーGPからは開幕時の左右非対称デザインを改め、マイアミ仕様に近いカラーリングを採用した。
今回も単なるカウボーイ風の演出ではなく、土地に根付いた文化を自然に表現することを重視。キャデラックは母国アメリカGPで、西部の伝統とF1マシンの精密なデザインを融合させた新たな姿を披露する。
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