ルクレール20秒加算で降格 アップデート議論の裏で起きたF1マイアミGPの痛手 ADUO制度で逆転狙う

2026年05月04日(月)10:02 am

記事要約


・ルクレールは、フェラーリの大型アップデートでもメルセデスとの差はすぐ縮まらないと慎重姿勢

・ADUO制度が認められれば、フェラーリはエンジン面で大きく前進できる可能性がある

・マイアミGP決勝後、ルクレールは20秒加算ペナルティで6位から8番手に降格した



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■ルクレール、フェラーリの大型アップデートに慎重「メルセデスはまだ遠い」

フェラーリのシャルル・ルクレールは、マイアミGPに投入される大型アップデートについて、首位メルセデスとの差をすぐに縮めるものではないとの見方を示した。

「これほど多くのチームがアップデートを持ち込むのは珍しい光景です。ほぼ全チームが、実質的に『ニューマシン』を投入してくるようなものです。5週間の休みで、各開発部門が極限まで追い込まれた結果だと思います。ただひとつ言えるのは、技術的な革新によって開幕時点からの序列が根本的に変わるとは思えないということです」

これは、現在チャンピオンシップリーダーに立つメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、マイアミGPに「実質的に何も新しいものを持ち込んでいない」と認めているにもかかわらず、下された冷静な判断だ。

アントネッリは「他チームが大型パッケージを投入するなか、私たちは細かな変更だけです」と明かしている。

■「マカレナ」ウイング投入も、焦点はADUO

フェラーリは、期待されていた「マカレナ」仕様のリアウイングを含む開発を進めているが、それでもルクレールは現在の序列について冷静な見方を崩していない。

「メルセデスはまだあまりにも遠い位置にいます。今回の開発だけで追いつくのは難しいでしょう。重要なのは、非常に僅差にいるマクラーレンとの比較です。アップデートによって、彼らについていけることを願っています」

ルクレールはまた、FIA(国際自動車連盟)がADUO(※アップグレード開発・救済措置)制度をめぐってどのような判断を下すかによって、エンジン面でさらに大きな前進が生まれる可能性があると強調した。

「まだ確実ではありませんが、エンジン側で(新仕様が)認められるかどうかを注視しています。もし実現すれば、どれほどの進歩を遂げられるか見えてくるはずです。この『第2ステップ』はウイングのアップデートとはわけが違います。もし私たちの予想どおり(規則が承認)されれば、ライバル勢が同じ進化を遂げる余地はありません。そうなれば、メルセデスとの差を埋められる可能性があります」

「第1ステップ、つまりシャシーと空力については、全チームが事実上『ニューマシン』を投入してくると予想しています。全員が激しく追い上げているなかで、果たして私たちのアップデートがライバルとのギャップを埋める決定打になるのか、まずは見極める必要があります」と決勝前に語った。

■マイアミGPの規則調整には一定の手応え

マイアミGPで導入される規則調整について、ルクレールはバランスの取れた見方を示した。

「シミュレーターでの感触には満足しています。今はより本能的にドライブできます。ただ、まだ解決されていない点もあります。たとえばコーナー出口でのエネルギーマネジメントです。これについては、予選と決勝を通じてどうなるか様子を見ていきたいです」

またルクレールは、今回の変更によってドライバビリティは改善されたものの、まだ完全ではないとも指摘した。

「ドライバーとして、自分たちが出した要望や助言に(運営側が)耳を傾けてくれたと感じています。これまではソフトウェアの制御によるフィルターがかかっているような、奇妙な挙動がありました。アクセルを全開にした後にオフにすると、自分の意図とは異なる反応がマシンから返ってくるような感覚です」

「今はそれが解消され、再び本能のままにドライブできるようになりました。もちろん、シーズンを通してさらなる改善が必要なのは言うまでもありません」

■ルクレールに20秒加算 最終ラップのスピン後に8番手降格

F1マイアミGPのレース後、シャルル・ルクレール(フェラーリ)にスチュワード(レース審判団)から20秒のタイムペナルティが科された。

レース終盤、ルクレールはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)にオーバーテイクを許した直後に単独で360度スピンを喫し、左側のウォールにも接触。その後、損傷を抱えたまま走行を続け、ペースを大きく落としながら6位でフィニッシュした。

しかし、スチュワードはレース後に3件の事案を審議。
・1つ目は損傷を受けた車両を安全ではない状態で走行した疑い、
・2つ目は複数回にわたるコース外走行とアドバンテージ獲得、
・3つ目は最終ヘアピンでジョージ・ラッセル(メルセデス)と接触した件だった。

スピン後、マシンは右コーナーでの挙動に問題を抱え、チェッカーフラッグまでの間にシケインをカットせざるを得ない状況となった。

しかし、その結果としてコース外走行により継続的なアドバンテージを得たと判断され、ドライブスルー相当の20秒加算ペナルティが科された。これにより、6位から8番手へ降格している。

■ラッセルとの接触は処分なし

その後、ジョージ・ラッセル(メルセデス)はフロントウイングのエンドプレートを路面に擦り、火花を散らしながらルクレールをオーバーテイクし、最終ラップで順位を上げた。この際に接触があったと確認された。

ラッセルとの接触についてはレーシングインシデントと判断され、追加処分は科されなかった。

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