レッドブルF1の元アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士が、F1モナコGPで発生したピットレーン速度違反をめぐる混乱についてF1の対応を批判するとともに、V8エンジン復活への持論を改めて訴えた。
マルコ博士は、レッドブルの母国レースであるオーストリアGPを前に、退任後初めて現地に姿を見せる。
マルコ博士は、ピエール・ガスリーが計測ミスの発覚を受け、ピットレーン速度違反によるペナルティを覆したモナコGPの一件について、F1の運営体制の問題点が浮き彫りになったと指摘した。
「リバティ・メディアとFIA(国際自動車連盟)の連携は、もっと緊密で、より調整されたものである必要があります」とマルコ博士はオーストリア紙『Kleine Zeitung』に語った。
「例えば、モナコでのペナルティをめぐる茶番は、システムがうまく機能していないことを示しています」
その後、FIAはピットレーンでのタイム計測に誤りがあり、複数のドライバーに影響が及んでいたことを認めた。ただし、アルピーヌの異議申し立てが認められたことで回復されたのは、ガスリーの表彰台のみだった。
一方、メルセデスは当初、ジョージ・ラッセルのペナルティについても再審査を求める意向を示していたが、最終的には手続きを見送っている。
マルコ博士は、現在のF1は必要以上に複雑になっているとの考えを示した。
「サッカーでは、ゴールの大きさは常に同じで、ルールもシンプルで明確です」とマルコ博士は語った。
「F1はあまりにも複雑です」
また83歳のマルコ博士は、2027年から2028年にかけてのエンジンレギュレーションを再調整する最近の決定を歓迎するとともに、将来的なV8エンジン復活をめぐる議論にも賛同した。
V8エンジン復活について問われると、マルコ博士は即座に賛意を示した。
「もちろんです。そうなれば、レース本来の姿が再び中心になりますし、今のように予選でエネルギーマネジメントをしなければならない状況ではなくなります。すべてのコーナーで限界、あるいは限界を超える走りをするべきです。それこそがレースを面白くし、F1ならではの魅力を生み出すのです」
2025年末でレッドブルを退いたマルコ博士は、現在はレッドブルがプロモートするオーストリアGPのアンバサダーを務めており、開催による収益は出ていないと認めつつも、その意義を強調した。
「F1はこれまでどおり運営されています。その点について心配する必要はありません」とマルコ博士は語った。
「依然として採算は取れていませんが、この地域、そしてオーストリア全体にもたらすイメージ効果は計り知れません。このような発信力を世界に向けて生み出せるのは、F1グランプリのようなイベントだけです」
また、マルコ博士はレッドブル・リンクに対する地元住民の反対意見についても苦言を呈した。
「年に1回、あるいは多くても2回、多少の制限があるだけなのに、それが地域にもたらす恩恵を見ようとしないのは、自己中心的で視野の狭い考え方です」とマルコ博士は述べた。
「サーキットがすでに存在していたにもかかわらず、その後に家を建てた人たちが今になって反対しているのは、私にはなおさら理解できません。」
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