レッドブルF1の元アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、2026年のF1で増加しているオーバーテイクについて、「本物のレース」と呼べるものなのか疑問を呈した。一方で、アンドレア・キミ・アントネッリの成長やマックス・フェルスタッペンの走りについては、高く評価している。
元F1最高責任者のバーニー・エクレストンやザウバー創設者のペーター・ザウバーとともに、現在もF1を熱心に見続けているマルコ博士は、2026年シーズンのレース内容について一定の評価を示した。
スイス紙『Blick(ブリック)』のベテラン記者ロジャー・ブノワによると、95歳のエクレストン、83歳のマルコ博士、82歳のザウバーは現在も、ほぼすべてのフリー走行、予選、決勝を観戦しているという。
「私は観客の熱狂ぶりに魅了されています」とマルコ博士は語った。
「レースはたいてい面白いです。つい先日のハンガリーGPもそうでした。以前は、追い抜きのない行列のような展開になることが多かったサーキットでした」
しかし、レッドブルF1の元アドバイザーであるマルコ博士は、2026年レギュレーションが生み出すアクションのすべてを「本物のレース」と言えるのかについては、納得していない。
「ファンが数々のオーバーテイクを喜んでいるのは明らかです」とマルコ博士は語った。
「しかし残念ながら、それが本物なのか、それとも状況がそうさせているだけなのか、ほとんど誰にも分かりません。多くの場合、前を走るマシンがバッテリーを充電する必要があるため、後続車が派手なブレーキングで抜いているにすぎないのです」
現在のレース内容には疑問を抱きながらも、マルコ博士は今季最も印象に残っている2人のドライバーに賛辞を送った。
現在、ドライバーズ選手権首位に立つアンドレア・キミ・アントネッリについては、その速さと緊張とは無縁に見える冷静さに、マルコ博士もエクレストンも魅了されているという。
また、マルコ博士はハンガリーGPでのマックス・フェルスタッペンの走りも高く評価した。
「マックスがあの狭いコースで、ルイス・ハミルトンを2度もブレーキングで抜いた走りは、2026年のハイライトの一つです」
挙動の予測が難しいレッドブル・フォードのマシンを駆りながらも、フェルスタッペンは直近4戦のうち3戦で表彰台を獲得している。
しかし現在は、アントネッリに110ポイント差をつけられており、逆転でのタイトル獲得は極めて厳しい状況だ。
ブックメーカー各社も、フェルスタッペンのタイトル獲得オッズを43対1にまで引き上げた。
「このオッズなら、私はまた賭けなければなりませんね」とエクレストンは笑った。
「ただ、残念ながらマックスがタイトルを獲得する可能性は低いでしょう。」
●フェルスタッペン陣営との注目の3者会談、マルコ博士が真相説明「以前から予定されていた私的な訪問」
●フェルスタッペン去就に新展開か、陣営がマルコ博士と水面下で会談
●「F1は複雑すぎる」マルコ博士がモナコGPの混乱を批判、V8復活にも賛同
TopNewsをフォロー・購読