メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、信頼性への懸念が高まる中、フェラーリとルイス・ハミルトンが現在、タイトル争いにおける本格的な脅威になっていることを認めた。
ジョージ・ラッセルは、バルセロナ・カタルーニャGPでランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差を18ポイント縮めたことを喜んでいた。
しかし、その結果は、アントネッリがまたしてもパワーユニット(PU)関連のトラブルでリタイアしたことで得られたものだった。
メルセデスが2026年シーズンを圧倒しているにもかかわらず、このトラブルはメルセデスとそのカスタマーチームの双方にとって懸念材料となっている。
「チームとしても、そしてHPP(ハイパフォーマンス・パワートレインズ)としても、最近いくつかのトラブルが発生しているため、これは僕たちにとって大きな懸念事項です」とラッセルは認めた。
アントネッリもまた、自身のリードをさらに広げるチャンスを失ったことに危機感を抱いている。現在、ランキングではラッセルに対するリードが50ポイント差まで縮まった。
一方、ハミルトンはラッセルをさらに9ポイント上回るランキング2位につけている。
「今シーズンは何度もトラブルが起きているので、少し心配しています」と19歳のアントネッリは語った。
「僕たちのパッケージは非常に優れています。ただ、こうしたレースで多くのポイントを失ってしまっているので、改善に取り組む必要があります」
ハミルトンがフェラーリでの初勝利に向けて快走していたこともあり、アントネッリのリタイアは特に手痛いものとなった。フェラーリは、バルセロナ・カタルーニャGPで投入した大規模アップグレードによる勢いを維持している。
「フェラーリのマシンは、非常に信頼性が高いです」とアントネッリは警戒した。
「もし彼らがこのパフォーマンスを維持できれば、間違いなく脅威になると思います」
ウォルフ代表も、その見方に同意している。
「彼らは、間違いなくタイトル争いのライバルです」と述べた。
「ハミルトンは明らかに勢いに乗っていますし、非常に強い自信を持っている状態です。それは、私が12年間にわたって高く評価してきたものでもあります」
またウォルフ代表は、アントネッリがリタイアする前にラッセルとの間でチームオーダーを出さなかったことで、ハミルトンに対抗するチャンスを逃した可能性があるとも考えている。
「フェラーリとの戦いがあったため、今日はチームオーダーを実行すべき時でした」とウォルフ代表は語った。
「私たちはチームオーダーを出したくなかったために、今日のレースを落としたと思います。これは対処しなければならない課題ですし、今後このような問題をどう管理していくかについて、ドライバーたちとも話し合うつもりです」
しかし、より根本的な問題としてウォルフ代表を悩ませているのは、繰り返される技術的トラブルだ。
「明らかにPUに問題があります」とウォルフ代表は認めた。
「世界選手権を争っている状況で、同じマシンに交互にリタイアが発生するようなことがあってはなりません。今日は、何一つ満足できることがありませんでした」
一方のフェラーリは、さらなるアップグレードの投入を準備している。
ドイツの専門誌『Auto Motor und Sport』によると、ADUO(アップグレード開発・救済措置)による開発優遇措置を活用し、マラネロ(フェラーリ本部)では次期PU仕様の開発が続けられているという。
エンジニアたちは、吸気温度をさらに高めることに重点を置いているとされる。
報道によれば、フェラーリのエンジニアたちは最初のエンジンアップグレードによって、現在の馬力差を半減できると考えている。
FIA(国際自動車連盟)の物議を醸しているADUOランキングではレッドブルが基準とされているが、実際にはメルセデスのパワーユニットが比較対象になっていると見られている。
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